ガチャっ。



ドカンっボコッ


ドアを開けた途端、鈍い音と同時に腹に痛みが走る。

俺は、明成に吹き飛ばされた。



「ってぇな…てんめぇ…っゲホっゲホっ」


いきなり何なんだ!?


「話は後だっ!!とりあえず入るぞ!」



明成はそう言うと、ずかずか入ってソファーに座った。



「つか、何なんだよ…
いきなり殴って…何でこの場所!?」




「お前なあ、俺を誰だと思ってるの!?幹生に聞いたんだよっ!あまりにもお前シカトぶっこくからよっ」


明成りは眉間にシワを寄せ
低い声で俺を睨む。



「で、お前は何故ここにいんだよ…
で何故俺の連絡シカトするんだ?」



明成は、少し悲しそうな顔をしながら俺を見た。



そりゃそうだよな…
好きな女に降られて、親友まで逃げるのは良くねーか…

俺は、明成には全て話した。




「お前…。何でそれで諦めて逃げてんだ?はっきりいって最低だ!!」


明成はもう一度俺を殴ろうと胸ぐらを掴む…


俺は抵抗はしなかった。



逃げてるのは本当だし…
最低な事をしたのも俺だ…




「はぁ…。ったく、呆れて殴る気もしねーなっ。
鈴木が鈴華ちゃんを抱き締めてたくらい何だよ??
自分の気持ちも伝えてねーし。


奪えばいいーぢゃねーの?
お前、やっと気づいたんぢゃねーの!?


本気で好きになるってことを…



お前が鈴華ちゃんを好きなのはそんなもんか!?



加奈子に甘えていいのか!?


本気で忘れてーなら、
俺ともえんをきれ…



今の中途半端なお前とは親友でもねー。」




明成はそう言うと、胸ぐらを離し俺を突き放した。