「一昨日の事件の検査結果の報告とその時の写真」

杉本は大きな封筒を見せながら答えた。

「その封筒に全部入ってるの？」

「そうだけど？」

杉本はキョトンとした顔で答えた。

「じゃあ封筒に書類も写真も入ってるなら一人でよかったじゃん」

「いいじゃん。亜理紗に会いたかったんだから」

徳井は即答だった。

「ありがと」

棒読みで徳井に言った後、

「私から課長にその封筒渡しておこうか？課長も見ただけで解るでしょ」

杉本に訊ねる。

「それもそうだな。課長はまだお取り込み中みたいだし、、、じゃぁ頼むわ」

杉本は天宮に封筒を渡した。

「宜しく」

徳井は自分の顔の横に一度手を挙げ、首を二回前に動かした。
その後二人は小走りで部屋を出て行った。
そんな二人の後姿を天宮は、関心しながら西野課長の元へ急いだ。
もう自己紹介は終わっていたが伊井田と西野課長は一緒に居た。

「課長、これ一昨日の事件の検査結果です」

「あれ？鑑識来てたのか」

西野課長は封筒を受け取ると天宮に礼を言って中の書類に目を通した。

「一昨日の事件ってどんなモノだったんですか？」

伊井田は天宮に訊ねた。

「被害者は男性36歳、中内彰（ナカウチアキラ）、、、」