『えっ！？お体悪いんですか？』

『そうじゃなくて、心臓にダイヤを埋めたんです』

天宮はテレビの音量を最大にした。

『ええぇーっ！？嘘ですよね？』

『本当ですよ。心臓にダイヤを埋めたんです』

その言葉を聞いて西野課長が勢い良く立ち上がる。

「今から壕越匡哉の家に行くぞ」

その言葉で一斉に走り出す。
まだ時間の謎が解けていないのに、、、また一日中張り込みをするつもりか？
警視庁を出た時には既に６時半を回っていた。

車を走り出して二時間。
壕越匡哉の家に着いた。
テレビで見た通りの豪邸だ。
壁は全て真っ白、前庭には花々が咲き乱れている。
テレビで見るよりずっと綺麗だ。
今はS美術館の様にライトアップさっれている。

インターフォンで西野課長が事情を説明している。
テンパっている所為か上手く伝わらない。
結局、中に入れてもらうのに１０分近くかかった。

中に入ると全員が見張りの配置に付く。
天宮と伊井田は壕越匡哉の部屋と外を担当する事になった。

階段を駆け上がり、三階にある大きな扉を見つけた。
金のプレートに『匡哉様』と書いてある。

扉を開けようと、L字型の取っ手を握る。
そしてある事に気が付く。

、、、、、、、天宮が居ない。