警視庁に着くと、直ぐにミーティングが始まった。
伊井田はデジカメのメモリーカードをパソコンに差し込んだ。

「これで写真が見られます」

伊井田はパソコンを180度回転させた。
西野課長は真剣な瞳で画面を見つめる。
不思議な事に全員がある写真で「あっ」と声を揃えた。

「これじゃないのか!?」

ある写真とはビーナスが「ブルージルコン」を両手で頭上に捧げている物である。

「あの時は気付かなかったけど、僕もそうだと思います」

伊井田は頷きながら言った。

「狙われている物がブルージルコンだとして、、、いつ黒猫は現れるのでしょうか?」

天宮は疑問を投げかけた。

「あー、そこが謎でしたね」

伊井田は忘れかけていたようだ。
しばしの沈黙の後、

「残った我々で考えてみたんだがね」

西野課長が話を切り出した。

「あの、『闇に丸く光り輝く時』これは満月を示しているのだと思うんだが」

「だとしても肝心の満月が出る日はいつ、、、」

「それならカレンダーに書いてありますよ?ネットでも検索出来ますし」

伊井田のお陰で天宮の謎は直ぐに解けた。

調べると言って伊井田はパソコンをいじり始めた。