翌日、天宮はいつもどうり出勤し珈琲片手にデスクでパソコンに向かっていた。

「何してるんですか?」

出勤した伊井田は珈琲を持って、天宮の隣にある自分の椅子に座る。

「調べてたの」

天宮はネックレスに触れる。

「何か解りました?」

「えぇ。貴方の言ったとうりルビーだったゎ」

天宮は上機嫌に話す。

「それにしても、あんまり見かけない形してますよね」

天宮はのルビーはブリリアント・カット(一般的な宝石のカット法)を縦に半分にしたような形で、直径5cm程のシルバーリングの中に納まっているような状態だ。
確かに伊井田が言うように珍しいデザインである。

天宮がパソコンをいじってると、突然警視庁の電話が鳴った。

「はい。此方港区警視庁です」

天宮が電話に出る。

「えっ、、、」

天宮の眉の間がグッと縮まる。
天宮は部屋に居る刑事全員に聞こえるように電話をスピーカーに切り替えた。

『どうも。刑事の皆さんご機嫌よろしくて?』

スピーカーから聞こえる声は若い女のモノのようで、お嬢様や女王様の様な口調で話し始めた。

『さっきも女刑事さんに言ったけど、今から窃盗の予告をするから良く聞きなさい』

伊井田は手帳とペンを持っている。
これから電話からの音声は録音されるようになった。
準備は整った。