ここはレイステル国と呼ばれる、山麓の村。


そこは小さいながらも、とても幸せな村だった。



ところどころ小高い丘が連なり、坂道が多い村であったけれど。



馬を使わなければ、人がたくさんいる大きな街まで行けない、外れの村。




だけど、そんな村でも誇る物はあり、毎年それを見に、多くの人が集まる。




ここはその誇る物を作るための材料が豊富に採れる。






そして、それを作る職人が多く存在していた。





村の名はセラディ。







レイステル国の国境線にある、外れの村。





壮大な山に護られた、小さな村――。