とある国の地に、小さな村がありました。

そこには小さな土地に似合わず、大きな美術館がありました。


その美術館は村の中心部分、広大な敷地の中にありました。緑が溢れ、花は咲き誇り、キラキラと輝く日の光の祝福を浴びて。



そこには当時また無名だった、とても有名な画家の絵画。



この国の、今に繋がる道を切り開いたこの国の王様。

そして、王妃様。



そのお二人の子供である王女様や王子様。



時にその国を統治したのは女王様だった時も、その軍隊の人間が全てを支配していた頃もありました。



それらを物語り、今も存在する宝飾品の数々。



大きな赤の宝石。
まるでその石にしか出せない色と主張するかのように、そんな人達が身につけていた物。


その物は当時の時代の華々しさ、神々しさ。
そんな日々を送り、幸せに暮らしていた当時の人々の豊かさを証明する物でした。



それはとても厳重に護られ、ガラスケースの中にありました。





そして今も、ガラスケースの中で日の光を浴びながら、当時の煌びやかさはないけれど、キラキラと輝き続けていました。