メールも同じようなメンツ。
美桜の名前がないだけ。

勇士は2通だけど。

1通目は、あの日。
ゴメン、って一言。


2通目は、昨日。
待ってろ、って。


「勇士…っ。」


待ってろって、絶対帰るからって。

勇士ぃ…。


「美希。」


ポンッて肩に置かれた手。


「美桜…。」


美桜は、何も言わずにニッコリ笑った。

ありがとう。


「ご飯食べてる?? 顔色悪いし…痩せたでしょ! まったく、美希は細いのに…」


なんてお母さんみたいな事を言ってる。

きっと、史也とかも心配してくれてるんだろうな。
だからこの着信履歴なんだろうけど…。


「ねぇ、美桜。」

「ん~??」

「お腹すいちゃった。ご飯、食べない??」


そう聞くと、美桜は


「待ってて、すぐ史也クンに言って来るからね!!」


って満面の笑みで言って、部屋を出て行った。

美桜って分かりやすいんだから。
ってちょっとだけ笑えた。


「美希ぃ~、ご飯ね、うどんだって!!」

「うん。」

「あ、ちょっと待ってて、持って来るから!」


って言って、また慌ただしく部屋を出て行った。

皆に心配かけちゃったんだなぁ…。
すっごく申し訳ないよ…。


しかもうどんって…あたしがここ最近ご飯食べて無かったから、気を利かせてくれたんだな。
消化のいい物だよ、うどんは。