♪櫂 side♪


俺はソファに座ると、拳を握った。


「バカ…。」


何やってんの??

美希を苦しめるだけじゃん…。


でも…俺ら以外といるの見んの辛いよ…??


1年の時、そんな激しいもんじゃ無かったけど、美希を巡って争った俺ら。

結局、美希が選んだのは勇士で。


納得してたつもりだったんだけどな…。


あのとき、覚悟もした。

美希が好きになるのは、俺らMILDの誰かじゃなくて、
他の誰かかもって。


でも、ダメだよ、美希。


俺、美希が選ぶのは、MILDの誰かじゃなきゃ納得いかないみたい。


後からのけのけと出て来た奴にかっさらわれるなんて…無理。


アホらしい。

けど、これが俺の本音。


美希。


頼むから…早く俺らの事思い出して。