「私は嬉しいわ。美希をそこまで想ってくれる子がいるだけで。
ねぇ、竣。」

「あぁ。ありがとな、勇士っ。」


いつの間に呼び捨てに…。

つか…本当、いい両親だよな…。


俺、この人たちの子に生まれたかった…。

とか、俺のキャラじゃねぇよな…。


「ってか…美希、大丈夫なんですか…??」

「命に別条は無いそうよ。ただ、いつ目が覚めるか分からないだけ。」


って詩乃サン。


母親ってのは、強くできてるもんだ。


「でも美希のことだし…すぐ目も覚めると思うわ。」

「…スンマセン、納得です…。」


もし、このまま美希の目が覚めなくても、俺は美希の側にずっといる。


俺が好きなのは、美希だけだし…。


「峰クン。」

「何??」

「峰クンも、あんまり気にしないで?? 美希の不注意でもあるみたいだし…。」

「でも…。」

「いいから。美希は絶対に目を覚ますわ。だから大丈夫。」

「…分かった。」


峰の両親が詩乃サンの知り合いだから、昔っからの仲なんだよな。
だから峰も詩乃サンにタメだし。

いわゆる、あれだよな。


美希と峰は、幼なじみ。


ってか美希、幼なじみ多すぎだろ。


「勇士。」

「なんだよ、裕介…。」

「お前、復帰する気ねぇのか…??」

「復帰…。」


そういえば、俺、休止したままだった。


「…そうだな。」