「……お前なぁ…、」
ぐいっ
「あいた」
にゅっと頬を引っ張られ少女は驚いた。
「なんだかよくわかんねぇけど。もうちょっと子供らしく振舞ってくんない?」
「先生様に対して、敬語はどこいった敬語は。」
お前が何者だろうが、生徒は生徒だ。
この名簿に名前が載っている限り、例えお前が宇宙人だったとしても、
地球の侵略を企てていたとしても、
俺は平等に接する!
あ、ホントに侵略するとか…言うなよな。
「……。困った。」
「こっちのが困ってんよ。」
「信じたのか。」
「信じるしかねぇだろ、んなもん体験させられたら。まぁ、さすがに驚いた。」
「理解できたとしても、一目散に逃げるか、もっと気味悪がると思っていた。」
「今までそうだったのか。」
・・・・・・
「そうだ。遅くはない、今から逃げてくれ。ぶっちゃけこうすればもう注意しにもこないだろうと思ったが、案外平気そうでパニクッている私のためにも。」
「いやいや、また来るし、逃げないからね。俺は。」
「青年、…人間として規格外だな。」
「お褒めに預かり光栄です」
「褒めてはいない」
「褒めてんだろ」
「自惚れか」
「お前…つねるぞ」
「…嫌。」