ドンっ


「なにをぼけっとしている。ここだぞ」


がちゃ


扉を開いてひっぱりこまれたかと思うと

靴を脱げだの、そこに座れだのと指示を出される。

ほんとなんなんだこいつは。



「いや、まて。今なんかおかしくなかったか?」


「なにがだ青年」


「なにがって・・・お前・・・。!!!!鍵はどうした?!」




「鍵・・・そんなものは。ない。」



「ない。・・・じゃねぇ!無用心だろうが!」


「うるさいぞ。近所迷惑だろう。となりの田中さん、怒ると怖いんだぞ。」



「しるか!」


あぁぁぁぁぁ・・・だめだ・・・余計心配になってきた・・・。
だれだ田中さんって馬鹿。
鍵がない!?そんなばかな。今時そんな物件ないだろ普通・・・てか許されない。

よくみてみれば、ほとんどものがない・・・。炊飯器も、冷蔵庫も。

「お前・・・ちゃんと飯食ってんのか。」


「あぁ、もちろんだ。もうすぐで日清のカップ麺を制覇できる。」


「バランス悪っ!?」


「ほら、そこに。」

指差された方向をみれば、綺麗に洗われたカップが積まれていて3本のタワーができていた。

「捨てろ!!!」


俺なんかさっき一日が終わりました的なこと言わなかったか?
いったよな!



全然




全然終わってなかった




夜はまだ長そうだ。