背を向けたままひらひらと手を振って

俺は歩きだっ・・・・

歩きだ・・・

歩きっ・・・


「なんだこの手は!!!」

「まて。」

「なんだよ!」





「いくな。」






「・・・は?」

























「結局こうなるのか・・・・・・・。」


「何か言ったか?」


ぐいぐいと俺のシャツをひっぱって、きしむ階段を上がっていくコイツ。

ホント大丈夫なのかこの家・・・



結局押し切られてしまって茶だけでも飲んで帰る約束を取り付けられてしまった俺はこうしてしぶしぶ後をついていっている。

(逃亡を図ろうとしたからシャツをがっしり掴まれていることは、追いつかれたことが恥ずかしいので言わないでおく。)

くそ、皺になんだろ。

どうも俺は押しに弱いようだ。