宮熊はあまりグループに入るタイプでなく一人でよくいた。


まぁ他の男子は怯えて近寄らないのだけど。





しかしともみと宮熊は話す機会が増えていた。



宮熊の最初の絡みにくい印象は今はなく、むしろクラスで一番話しやすい存在になっていた。



ある時気になっていたことを聞いてみた。

「宮熊くんてさ、ヤンキー…じゃん。」


「ハッ?唐突だな(笑)」


「でもさ!ヤンキーの割には学校毎日来てるし、本当はイイ人っぽいよね!(笑)」



「あぁ…前言わなかったっけ?あー言ってねぇな。俺ね前の学校で問題起こして留年してんの。」



初めてきいた。

しかも

まさかの年上でした。


…マジかよ。



「えぇ…今までタメ口でごめんなさい…。」


「あぁーいいよそんなん!俺中身はガキだし」


そういって笑った。


「あぁ…そぉ?」


「でなぁ学校毎回きてんのはやっぱ今度こそ卒業しないとヤベェから。」



「あぁ…一応考えてるんだね。」


「俺友達ってもん昔からいねぇの。邪魔だし、男でつるまないといられないやつとか、もう問題外だし。それ以前に俺がダチ作ろうとしてないのがいけないのかもだけど。」


その時思った。


「宮熊くんは、一人でいても堂々としててカッコいいけどさ…。私は…友達が出来ない寂しいヤツってかんじで惨めなんだよ…。」



悩みがすんなり言えた。


すると宮熊はまた笑顔になり

「お前も、カッコいいよ?女も同じじゃん。誰かとつるんでなきゃいられないみたいな。その方がよっぽど惨めだろ。トイレとかも一人で行けや!とか思う。」