【短編】美少女のあの子




先生の目をじっと見た。


でもこっちに振り向いてくれなくて、無理矢理視界に入っていった。


すると固まって、


今度は目がキョロキョロと泳ぎだして、


しばらくしてまた固まった。




「……浮気?」




先生は声にならない声みたいのを出して、


大あばれしながら何か叫んでた。



思いっきり首を横に振って、


私の腕を掴んで、


またパッと離した。



その様子を、私はじっと見ていた。


落ち着いているように見えて、実は脳内大パニック。


これは、浮気とはいかなくても絶対女絡みで何かあったんだ。


この人バカだし嘘つけないから、分かる。絶対そうだ。



どうしよう。


その人の方が好きだとか言われたら。



怒っていいの?


てか、浮気なんかしたんだから別れるって言うべきなの?


いや、でも…


「その人のことが好」