自分が怯えているのは。知ってるんだろ?
知ってるハズなのに……お前らは偽りをするんだな
人間とは。嘘が大好きなのだな……
「……………ん?…」
視線を感じて見てみたら。純平がコチラをじっと見ていた。
目が合うとニカッと笑う。
俺も少しだけ微笑み返した。
…………こんなやり取りは。くだらない……
そう思っているのに。
人間の心の俺は、そんな些細なことでも嬉しかった。
友達になったという実感を噛み締められた。
…………だが。お前は大切なモノを見つけていない……
「………………」
俺は純平の後ろ姿に力を込めた。
『考える事』を、十分に注いだ
すると、窓際の席の純平は空を見始めた。
…………これが。人間の個性だ
どうやら純平は、空を見ると頭が冴えるらしい。


