「…何、してるんです……?」
そう声を掛けられてハっとする。
自分の手元を見れば、目を開けた風紀委員長。
「あ、いや、気持ちよさそうだったから…。」
「………。」

慌てて頬を離すも、じっと
俺を睨んでいる。

「あ、君…。」
「……??」
「霧雲蓮…。」

………帰ろう。
そう俺の本能が察知して俺は慌てて立ち上がる。
すると、思いっきり腕を引っ張られ、
まじまじと顔を確認された。

「風紀違反リスト常習犯。ですね?」
「………。」
否定することは出来ず、じっと黙っていると
ふいに体が浮いた感じがした。

状況が理解できず、
目をぱちくりしていると、
「今日こそは、逃がしません。反省文、しっかり書いてくださいね?」
そう言って微笑んだアイツの顔が自分の上にあるのを見て、

あぁ、自分は今姫抱きをされているんだ。と理解する。