「名前は、何ていうの?」

「あ……野々村雄大です。」

「じゃあ………ゆうくんって呼ぶわね?」

「はい。」


「ねえ、ゆうくん。」


そう言いながら、ゆうくんのひざをスリスリ。


「好きな子はいるの?」

「いないです………」

「そうなんだ。」

「あの………僕。部活に戻ります。」

「あら、処置まだよ。まだいてね。」


これだけじゃ帰さないわよ。


引き出しから絆創膏を取り、後ろから貼ってあげる。


「あら、ごめんなさい。胸があたるかしら。」