もしも


この世界から“数字”が消えたら…



いいかも。



うん

いいかもね




きっと、

毎日忙しい忙しいって言う人はいなくなるかも。



だって数字がないってことは、時計がないってことにもなるでしょう?



ばかみたいに急ぎ足で生きてきた人たちは…

きっと立ち止まり



きちんと前を見ながらゆっくりと歩いていくことでしょう





…そう思うと、忙しくていいことなんて何一つないね。




逆に、忙しくてイライラして、周りが見えなくなるよ


今のわたしみたいに。




…数字なんてなければいいのに


ほんと、なければいいのに







……でも




ほんとになくなったら……


どうなるんだろう



いいことばっかじゃ、ないかもしれない。




例えば…誕生日。



自分が、

お母さんが、

お父さんが、

お兄ちゃんが。




いつ、生まれたのかわからないね。


大好きな、あの人がいつ生まれたのかも。




生まれてきてありがとうって

伝える瞬間がいつなのかわからなくなるんだね。


生まれてきてありがとうって

お祝いする瞬間がいつなのかわからなくなるんだね。




そう考えると、数字があってよかった。



数字があれば、


自分がこの世界に生まれてからどのくらいたったのかわかるし


あなたと付き合い始めてからどのくらいたったかのかもわかる。





“わかる”ことは、当たり前だと思ってたから…

今まで気づかなかった

それは、幸せなことなんだね。


数字は、

長さを表し

時間を表し

想いを表し

愛を表す



ということに、やっと気づきました。



…だから


数学なんて嫌いだけど

忙しい世の中なんて嫌いだけど



“数字”がこの世にあることを

“明日”がこの世にあることを


幸せに思いながら


生きていこうと思いました。