さて、と杏に向きなおって腰をおろしながらかん吉は優しい声で言った。 「翼と、なにがあった?」 杏は少しびっくりした顔。 「つ…翼、くんはっ…関係ないっ…もん!」 しゃくりあげながら泣く杏の背中をさすりながら、かん吉はただただ優しく微笑んでいた。 「そうか…」