君への距離~クリスマスの奇跡~

少し先で男女二人が、何やら話しているようだ。



杏には聞こえないが…


ふと二人はキスをした。


杏は驚いて顔を伏せる。

違う道を通ろうか?


杏はケータイで時間を見る。



…間に合わない!!!



杏は覚悟を決めてカップルの後ろを走り抜けようとした。




「…!!」




杏は見てしまった。


顔は隠れていたが、男の子の足元におかれていたスポーツバック…
刺繍された見慣れた、そして愛しい名前…


(…翼、くん?)






今近くでキスをしている二人は、杏には気づいていないようだ。