――杏ちゃんは、どう思っただろう? 膝さえ治れば、 杏ちゃんのほうが才能があるはずなのに… 爆弾を抱えながらも、 地区大会は余裕の優勝、全国大会では4位、 全国大会を終えて杏ちゃんは言った。 「今できる限界だった…」 悔しかったろう。 …高2のときの杏ちゃんの記録は、未だに誰も塗りかえられないでいる。 膝さえ… 僕は自分だけ爆弾を解除してしまったことを未だに申し訳なく思っている。 そして、また自分だけ夢に近づこうとして…