君への距離~クリスマスの奇跡~




「杏なら今ここにあったドライヤー落として壊してパニクってるよ」







「あはは、そっかぁ」


微笑んでいる翼を見つめて洋子は訝しげな顔。




「杏てさ、運動神経はいいくせに抜けてるでしょ?」




「ふふ、そうだね


洋子ちゃんはしっかりしていそうだけど…」




洋子はふふんと得意気に笑うと翼に言った。







「まあね、



でも男ってあーゆー天然っぽい女好きよね?

杏、顔だけはいいし…」






「…」




翼は一瞬返す言葉を失うも、すぐにゲラゲラ笑い出した。







「杏ちゃんはモテるんだ」




「色気ないけど?


それに翼もモテるでしょ!」







「そんなことないよー




洋子ちゃんだって可愛いじゃん」







「じゃあ彼女になってあげてもいいけど?」