「やっぱりイケメン!」 「?」 ぼーっとしていた翼は声のしたほうへ目線を下げる。 小さな女の子、 ―確か、さっき杏ちゃんといっしょにお風呂へ行った… 杏ちゃんのお兄さんの子ども。 「名前なんてゆーの?」 「えっと、平尾…翼 君は?」 「翼ね、 あたしはみずもとようこ」 「洋子ちゃん、 杏お姉ちゃんは?」 マセた口調に戸惑ったけれど、相手は子ども、優しく優しく。