「なに?どしたの?翼くん」
眠たい目をこすりながら、翼に半ば強引に引きずられながら、
杏は不思議そうに尋ねた。
「まあまあ、
とりあえず着いてきて!」
なにか企んでいる表情の翼に杏はまた首を傾げる。
2人はそのままそっとマサキの部屋を出て行く。
「さっむい!!」
杏は一歩外に出た瞬間に悲鳴をあげる。
「し~!」
翼は慌てる。
みんなが起きてきてしまったら元も子もない。
何たって翼の長い間温めてきた計画、
自分史上最大の決意と、勇気を込めて、
いよいよ今日、実行に移す!
きっとそれは、
…見方によれば、
自分史上最大の
悪だくみ!!!!

