君への距離~クリスマスの奇跡~




「今日、店に大泣きしながら駆け込んできたぞ!?



どういうことや!!!」




辺りに響き渡るほどの大声でかん吉は問い詰めた。






―やっぱり、リサちゃんに見られたのか…






「はっきりとは分からないけど…思い当たることはあります。」




―そりゃもう、杏ちゃんが大泣きするようなこと






「お前にもなんか事情あるやろうけど、あんま杏ほったらかして寂しい思いばっかさせてると、そのうちシオにもってかれるぞ!!」




「…シオ、彼女いるんですよ?」



翼はシオが出てきたことに少しムッとして言った。





「アホ!まだ未練タラタラなのくらい、お前だって分かってるだろう?」




「…!!」






「とりあえず今日はウチに泊めるから、明日迎えにこい!」




そう言うと、かん吉は車に乗り込み帰っていった。