「真理子…怖いよ?」
「だって、ムカつくんだもん!見せもんじゃねーっつーの」
真理子って、昔からキレると怖いんだよね…
普段おとなしい子程、キレると怖いんだなぁ…
「…ひなの、どう?痛みひてきた?」
「うー…まだ痛い…」
冷やしてもおさまらない痛み。
あいつら、どんだけ力入れて殴ったんだよ。
真理子の家に着くと、真理子は冷蔵庫から保冷剤を私の頬にあてた。
「つめたっ!!」
「いいから、それあてて!」
そして、真理子は手早く傷の手当てを始めた。
「やったのは、風真先輩を好きな先輩だよね?」
真理子も、だいたい予想がついているみたいだった。
「あいつら、どんだけ力入れて殴ったんだよ…」
「…このこと、風真先輩に言うの?」
「言わない」
風真先輩に、迷惑かけたくない。
風真先輩の、重荷になりたくない。
こんなこと、風真先輩を失う痛みと比べたら痛くなんかない。
いくら、ボコボコにされようとも…
私には、風真先輩が必要だから。


