「ねぇ、ひなの?あんた、告んないの?」


通学路で、真理子が信じられないことを、さらっと口にした。


「はぁ!?無理無理無理無理無理無理」

無理を連呼する私。


「なんて、ネガティブな……せめて、メアドでも聞けばいいのに」

私にそんな勇気ない。



「私は、ただたまにすれ違って喜ぶくらいの幸せでいいの」

「でも、付き合いたいんでしょ?」

「自分からは、告れないから見てるだけでいいの」


風真先輩は、かっこいいし優しいし学校中のアイドルだと思う…

だから、私なんて相手にされないよ。

可能性のない恋だから、遠くから少し見てるくらいがちょうどいいの。


でも…
そんな人が相手にする女の人ってどんな人なんだろう…

ちょっと、気になったりしちゃうな…

やっぱり、大人っぽくて奇麗な人なんだろーなぁー


「あ!!!!風真先輩だぁ~~~~」

「朝から見れるなんてラッキーじゃん♪よかったね」

「ちょーかっこいいんですけどぉ~~~」


私、風真先輩にメロメロです!