「今日転入生がくるらしいよ?」


「そうなんだ?」


こんな時期に?
今秋なのに…


「かっこよかったらいいのになぁ」



─ガラッ


「席つけー。もう知ってるやつもいるかもしれんが転入生を紹介する」


教室内がざわざわする。



「八鍬櫂都。よろしく」


そっけない!
よろしくもくそもないよ!?あれは顔だけってやつだよね!


「じゃあ〜…八鍬の席は…和中の隣」



隣を見ると使っていない机がある。
ま、関係ないけど。



─ガタッ



八鍬君が席に着く。

「じゃあ一日頑張れよー」


先生が教室を出ていくと八鍬君の席の周りには女の子が集まる。

途端に私の席がなくなった。


「はぁ…」


仕方なく席を立ち菜々の所に向かう。



「お疲れ、美咲」

「うん…」