綾に電話を出来たのは、次の日の夜だった。
彼女はひどく心配してくれたし、励ましてくれた。
〔あおい?ねえ今度会おう?〕
「…え?」
目を見開いた拍子に、涙がこぼれ落ちた。
〔会おうよ。なんだったらあたしがあおいんとこ行く。費用なんてバイトすれば案外早く貯まるんだって〕
まるで目の前に、微笑んでいる綾が見えるようだ。
「………あたしも会いたい」
また、涙が溢れる。笑いながら背中をさすってくれる綾がみえる。
ああ。あたし、寂しかったんだ。
〔あはは、なんか今から楽しみ!〕
「うん、あたしも」
〔約束ね!あおい、無理しないでね〕
「うん……綾、ありがとう」
友達の暖かさに、胸が熱くなった。
負けちゃいけない。
こんなんで負けちゃいけないんだ。
松永さんなんかに。
あおいは、ぐいと涙を拭った。
渡された紙きれを手に取る。松永さんの連絡先が書かれている。
あたしはそれを睨んだ。

