「あおいはあなたの事が嫌みたいよ」 依鶴の顔に、意地悪げな笑みが張り付いた。 しかし、藤咲さんは表情を崩さない。 「あおい、言ってたの。硬派なあなたより柔軟な松永が良かったって」 依鶴は目を伏せ、悲しそうな顔をした。 「でもわたしは、わたしには、あなたみたいな方が執事だったら良かったわ。松永は優し過ぎるの…彼じゃ、わたしの我が儘癖が治らないわ……」 依鶴は顔を上げ、藤咲さんを見据えた。 「ねえ、提案があるの。執事を入れ替えてみないかしら」