みつあみ少女にティアラを乗せて ж2部


……お願い?


依鶴は 真っ直ぐあたしを見る。


「あのエリート執事、わたしに譲ってくれない?」






その言葉は


ゆっくり

ゆっくり


徐々に重たく


あおいの心に食い込んだ。



え?
え?

藤咲さんのこと?
藤咲さんを依鶴の執事にするの?


どう して。


……嫌!!


「…それはっ……」


「かわりに紡郎をあげる。仕事がなくて困っているはずだしね。そしたらまた紡郎に会いにいけるわ」


依鶴は、ふふ、と笑った。


「わたしね、紡郎を執事にしていたんだけど、彼の心はわたしじゃないとこにあった。わたしを見てくれないの。だからあの女から彼を剥がす為に、首にしたの。それから紡郎はわたしから逃げるように姿を見せない。そして、見つけたらあなたのところよ」


背筋がぞくりとした。


依鶴の顔からは、徐々に笑みは消えてゆく。あたしから目を逸らすことなく。下手したら瞬きさえしていないのではないか。