綺麗にまっすぐモップ掛けをしながら聞き返すあたしにすぐ怒声が響いた。 「だから、杉田さんよ!!」 「あぁ..その話..」 ちえりはあたしが年上の彼と付き合って、尚且つ、あたしの悩みを知ってる唯一の友達。 「大体、何で見ず知らずのサラリーマンなんかに惚れたのよ」 「だ、だって一目惚れだったんだもん」 「まぁ、あんたの気持ち、分からなくないわ。顔も結構いけてるしね~」 「でしょ?」 「でもそれだけじゃない。特にお金持ちでもなさそうだし年収も高そうじゃないし」