な、何だろう、この沈黙。
しかもものずごく、怒ってるし。
ものすごいスピードで上がっていくエレベーターの
中でも当然無言で。
この間がなんともあたしにとって辛い。
もしかして呆れてるんじゃなくて
仕事で疲れてるのかな?
眠たいのかな?
それで家に連れてきたのかな?
そうだったら彼が眠ったらこっそり帰ろうっと。
なんて色々考えてるうちにチンっと
エレベーターが止まってドアが開く。
彼が何を考えてるのか分からないけれど。
でも此処に来たってことは何かあるって
事だもんね。
「入って」
ドアを開いてあたしを部屋に入れると
靴を脱いで部屋の中に入ってく。
「お、お邪魔しま~す」
彼が見えなくなってから
小さな声で呟くように言って靴を脱いで入って行った。
「うわ~~すごい!!」


