「ね…少年変なこと聞いていい?
さっきの私のつぶやき…
聞こえてた?」


 あ…やっぱ……


俺は知りたいと思った。
この人と甲斐先生のことを


「あ…はい…」


音羽さんは頭をかかえた。

「私ったら・・・・・・
お願い…このこと誰にも言わないで
甲斐の人生壊したくないの。
そうきみに頼むしかない……。」


甲斐先生が女の子を
抱き上げて笑っている。  



「めっちゃ…ソックリだ…」


俺は思わず口にでてしまった。


「うん・・・。
甲斐は私の大事な人なんだ……
音色は私の宝物…
夫は私の恩人……
だから今この状況を大事にしたい…
何の関係もない
少年にこんなこと頼んでごめんね。
でも・・なんか運命感じる・・・
少年とこんなとこで知り合うなんて…」


音羽さんはそう言った。  


俺も運命を感じていた。


恵美さんと甲斐先生

音羽さん・・・・・



そして俺・・・・・・
俺は大変な秘密を知ってしまった。