時間が遅いこともあって
恭平は個室にいた。


「恭平・・・・・」


恭平は足を吊るされていた。



「大丈夫?」

恐る恐る近づくと恭平が
横を向いた。


「心配したんだから
死ぬかと思った……
あのまま恭平が死んじゃったら…
そう思ったら…もうたまらなかった。」


大きな涙がポロポロと恭平の
布団に沁みていく……


「恭平……バカ……
こんなに心配したの初めてだった…」



私は耐えきれなくて
嗚咽まじりの口をおさえた。


「う・・・ウッ…ウッ…」
肩が激しく揺れる。


恭平の顔ももう涙で
何も見えなくなった。


枕に突っ伏して
肩を揺らしていたら
恭平の指が髪の毛をかきあげた。


「きょうへい・・・・・」

私の涙はさらに流れ落ちる………