僕は、ただ一言
「大丈夫?」
って言った。
すると柚羽が
「全然大丈夫だよ。ただの風邪だと思うし、
今は熱が36.5度まで下がったし・・・。心配してくれてありがとう。」
顔を赤らめて言うと、なんか告白されてるみたいっ!
「そっか、じゃあお大事に。あ、あと携帯は出ろよっ!」
「うん、分かったぁ。」
そして僕は柚羽の部屋のドアを後にして、階段をおりた。
帰る時に
「じゃあ、おばさん。お邪魔しましたぁ。」
と言い齋藤家を後にした。

でも、この時僕は思ってもいなかった。

柚羽がただの風邪じゃなくて、癌(ガン)なんだって事を―・・・。