エレファント ロマンス

「透真君のことをこんなに気にかけてくれる人がいて安心したよ」


園長さんがニッコリ笑う。


気にかける?


「ち、違います。そんなんじゃなくて、私はただ……」


ただ……。


私、なんでこんなとこまで乗り込んで来たんだろう。


自分でもよくわからない。


園長さんに抗議しにきた自分が急に恥ずかしくなった。


「し、失礼しましたッ」


逃げるように部屋を飛び出してしまった。