優菜は力が入らなくなり
床にカバンを落とした。


もちろん他の4人も
唖然としていた。










『席について』
優菜の後ろから美津子の声が聞こえた。






みんなが席に着いても
教室が静かになることはなかった。







『先生どうしたの?』
『墨田先生なにがあったんですか?』




今の3年5組はもう
ほとんどの生徒がテストどころでは無くなっていた。







『静かに。これから話ます』




美津子のこの掛け声で
教室は一斉にしずまりかえった。













『墨田先生は昨日、交通事故でお慰めになりました。

トラックと正面衝突で…』
美津子は涙を流し初めた。