ギュッ
きつく、凄くきつく蓮に抱きしめられた。
「………姫華…悪い…無理しなくて良いから」
あたし、無理なんてしてないよ?
声に出なくて顔を横に振るしか出来ない。
だって……
蓮が優しいから。
「前にも言ったろ?待つって。姫華が本当に身体を許せるようになってからじゃねぇと意味ねぇ。
俺はお前の全てが欲しいんだから」
「蓮、ちがっ…」
キスで口を塞がれた。
違うよ?蓮。
「あたし、蓮と……ひとつになりたい。あたしも蓮の温もりを知りたい」
この言葉がいけなかった。
蓮が泣きそうな顔であたしを見つめる。
「ごめん」
そう呟いて、腕の力を更にきつくした。

