「相変わらずの天然っぷりだな、お前は」
あ、あれ?
なんか頭上から、悪魔の囁きが……
「悪魔じゃねぇし。人をバケモノ扱いしてんじゃねぇよ、タコ」
ひぇぇぇっ!!!!!!
幻聴がするぅぅぅっ!
両手で耳を押さえてテーブルに突っ伏す。
これが今思いついた最大の防御策。
聞こえない聞こえない聞こえないっ!!
これはきっと幻聴だ。マボロシだ。
あたしは今、悪い夢を見てるんだよ。
あれだ。
慣れない友達付き合いで、日頃の疲れが出たんだ。
だから自分でも知らない間に寝ちゃったんだよ。
うん、多分そう。
いや絶対!
「なわけないだろ、バカ」
パシンと音が鳴ったと同時に、衝撃を受ける後頭部と鼻頭。
これが現実………なんですね。

