「そんなに変?あたしだって忙しかったんだもん。
ほら放課後はみんなと遊んだりさ?」
彩名のグループじゃん。
一緒に居たじゃん。
「それはそうだけどさ」
納得がいかない様子。
「ね?あたし、友達が出来て嬉しいんだよ。高校入って琉奈しか居なかったら」
ある意味、あれは暗黒時代だけどね。
友達まで遠ざけられてたんだから。
「…そうだよね。あのこの所為で姫華は苦しんできたんだもんね」
「でも」と、まだ何か言いた気な彩名は続ける。
「それはそうでも、帰ってから電話できたんじゃない?せめてメールとかさ」
うっ…。
確かにそうだけど。
それは日本に居ればの話。
蓮はロス。
日本とアメリカには時差があって、どのタイミングで連絡すれば良いのかわからなかったんだよ。
「撮影中でも悪いし、かといって早朝も悪いし……。控室がどうとか知らないから、もし変なとこで携帯鳴ったらダメかな、って」
そう言ったら、彩名もちょっと納得したみたい。
「そっか…。ハリウッドだもんね…」

