それにしても、クラスメイトにまで手を回してたなんて酷い。


やっぱり許せないよ。


蓮は百歩、いや千歩譲って許すとしても、友達さえもあたしから遠退かしてたなんて……。


あたしの事、そんなに邪魔だったんだ。


ひとり憎しみに震えていたら、彩名が急に笑い出した。


……何で笑うのよ。


「姫華安心して?あのコが言ったことなんて皆信じちゃいないわ」


嘘だ。
現に今まで話しかけて来なかったじゃんか。


「余計な事に巻き込まれたくないだけ。学園生活を平和に過ごしたいだけなの」


「それっ!わかる!!あたしもそうだもんっ!」


バンッとテーブルに両手を着いて、身を乗り出してしまうほど、あたしは激しく共感した。


「ぷっ」


噴き出した彩名は、その後爆笑した。