「凄く人気あるでしょ?だけど、彼と接点を持つことは愚か、見ることさえ出来ないの」
「えっ?ただ単に登校してないだけなんじゃないの?」
仕事が忙しいから。
現に今はロスだしさ。
「うん、それもあるんだけど、学園長が会わせないようにしてるみたいよ?」
「え…、学園長が?」
「そう。アミみたいなコ、沢山居るのよ。まぁ会いたければSクラスになることね」
Sクラスになることって…
「成績トップの集団に入れと!?」
一際大声を出してしまって、クラスメイトの視線を一斉に浴びるあたし。
またやらかしたし;
「はは…」
笑いで誤魔化し、目で彩名に助けを乞うけど。
そんなことは気にしない様子で、話を続ける。
なんだ、そっか。
彩名にとったら視線を集めるなんて、どうってことないんだ。
彼女はいつもグループの中心に居るから。
ちっぽけな事で焦る自分が、ちょっと滑稽に思えた。

