「「「おはよう!」」」
「お、おはよう」
引きつりそうな頬を精一杯押さえて交わす。
始業式以来仲良くなったキャンキャンガールズは、朝から完璧。
今日もクルッと上がったつけまにピンクのほっぺ、艶々の唇、そして当たり前のユル巻き。
その中であたしだけ、ほぼノーメイクに近い薄付けファンデにメンタムリップ。
髪なんて………起きたまんまだし;
っていうか、巻く時間がどこにあんの?!
あんたら一体何時に起きてんだ!
取り巻き達にかくまわれながら、席につく。
「ねぇねぇ!昨日”流星”見た?」
と、ドラマの話を始めたのはケイちゃん。
元気が良くて一番ミーハーっぽいコ。
ていうか、見るの忘れてた。
いつも見てるのに。
「当たり前じゃん!奏様出てたし~!」
なんて言うのは、ナツコちゃん。
ケイちゃん同様、スゴいパワフル。
「やっぱ奏様素敵よねぇ~」
奏様…;奏くんの事か。
元気かなぁ。
っていうか、ナツコちゃん奏くんのファンなんだ。
「うんうん!『僕の為に生きて』なんて言われたらあたし一生死ねない~!」
「だよね、だよね?でも素敵過ぎてキュン死するかも~ど~しよ~」
大丈夫。
多分二人供死なないから。

