言い返す言葉も見つかりません。
だって目の前に居るのは、大人っぽくて色気漂う、お姉様。
何て言うか…少しギャルっぽさもあるんだけど、キャバ嬢とも違う、もっと気品が溢れている感じ。
とにかく凄くイイの!
だけど、これが自分だなんて嘘みたい。
あたしの思考を停止させた、隈もカサカサも、全然無い!!
「おい」
良いこと思いついた!
これから蓮にメイクしてもらえば、あたしは毎日大人美女で居られるんだ。
「……おい」
なんて素敵なアイデア!
寝不足なんか恐くないもんねっ。
毎日夜更かししてやる。
あの深夜ドラマ見たかったんだよねぇ。
ガク様が出てるやつ。
いっつも録画して、ついつい見忘れてさ。
なんて企(くわだ)てていたら、不意に何かが近寄ってきて、
「毎日エロい妄想すんのか?」
耳元で囁かれた。

