俺様☆姫様★王子様 2 【完】



―――…!!!




「……あっ、ヤだっ!見ちゃダメェッ!!」


覚醒した脳が状況を理解して、両手で腫れぼったくカサカサしてる顔を覆って隠す。


その瞳に写りたくない。



うだうだしてないで、さっさとメイクをすればよかった。

徹夜なんてしなければよかった。


そんな自分が憎らしくなった。





「なにしてんだよ」


頭上から落ちるのは、明らかに呆れた声。

見られちゃったんだ。


只のノーメイクなら良いの。
普段もガッツリメイクじゃないから。


だけど、今日は。

今日だけはっっ!



「中入れろ」


「へっ?」


無理無理無理無理っ!!

絶対無理!

部屋の中なんて入ったらおしまいじゃない!?

隠れる事も出来ない上に、確実にばっちり見られるじゃんか!


断固阻止だからっ。