俺様☆姫様★王子様 2 【完】


………。


ちょっと待って。



良く考えなさい、姫華。



頭の隅で、ちっこいおっさんが囁く。



『”全てを手に入れる”意味を知れ』、と。














「あのねっ………んんっ…ぁふっ…」



口を塞がれた後、生暖かいものが首筋を撫でて。

何かが吸い付くのを鎖骨に感じる。


それはゆっくりと下降していって、胸元でまたちくりと小さな痛みを落とす。




「れっ……」


喋ろうとしたら、唇に人差し指をあてがわれる。

それは、何も言うなという仕草。


でもでもでもっ!!!


こっ、心の準備がまだなんだって!

バスルームにいながらにして、シャワーさえも浴びてない。

更には色んな処理が………

って、それは何とかクリアーしてるか。

この暑い季節に感謝かもしんないね。



だけど、シャワー!!
せめてシャワー浴びさせて!!
………なんて、このムードではなかなか言い出せなくなってしまう、悲しいサガ。



チキン姫華、乙女の切なる願いです。