「こんなの……見たこと…ない……」
なんだろう?息が上がる。
上手く喋れないよ。
「だろ?此処は特別だから」
「ペントハウス…だから?」
お金持ちしか泊まれないんだよね?
「そ。それも、只のじゃなくて、此処は特別な人しか泊まれない」
特別……。
お金持ちでも泊まれないとか良くわかんないけど、蓮は確かに只のお金持ちとは違うもんね。
っていう事は、いつもこんな特別な部屋に泊まったりしてるのかな?
「蓮は特別?」
「あぁ。今回はな」
「……なんで?」
「お前が居るから」
「ふふっ、意味わかんない」
「お前がこっちに飛んでるって宇都宮から連絡来たから、部屋変えた」
簡単に言ってくれるじゃないの。
「此処しかないって思ってた」
「……ありがとう。ホント、素敵だよ」
今日の蓮、一体どうしちゃっただろう?
甘い。
纏う雰囲気、醸し出す空気、言葉。
全てが甘すぎるよ。
そんな蓮に見惚れていると。

