「…れっ………んっ…ぁっ…」
チクッとした痛みを感じて、反射的に身をくねらせた。
すると、お腹辺りで組んでいた蓮の手が片方だけ離れると、顎に来て、そっと後ろを向かされる。
「気に入った?俺のチョイス」
「……んっ…ちょ……いす…?」
「高層ビルの中でも一番高いホテルのペントハウス」
「……んんっ……」
一言ずつキスを落としていく所為で、なかなか言葉が紡げない。
「この薔薇も。あと…まだあるな」
まだ…って。
他にも何かあるの?
こんな素敵な演出をしてくれたのは、やっぱり蓮だったんだね。
キスを中断させて、あたしのお腹にあった手を腰に持ってくると、少し力が入った。
背中に居た蓮が、すうっと前に出てきたから、吸い寄せられるように着いていく。
蓮が向かうのは、一番角の白い壁。
この壁に一体何があるというのでしょうか?

